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ニューノーマル

書籍

惜しい。FREE本より先に読んでたらもっと楽しめた。


FREE本と本書、どちらも新時代の経済を見抜くと言う点では同一である。違うのはFREE本がフリーミアムを中心とした経済に重きを置いているのに対し、本書は新時代の経済の中での個人の生き抜き方に重きを置いているという点である。

過去の経済とは違う、新時代の経済。今後はこの新時代の経済が普通になる。これをニューノーマルと呼ぶ。このニューノーマルの世界ではほんの20年前と大きく違う。チャンスに満ちたエキサイティングな時代なのだ。なんとヒリヒリすること。これを本書では以下のように表現している。

今は「二度騙されたら自分が悪い」時代である。


ニューノーマルの世界では、個人の力が急速に高まっている。選択肢と決断が増えている。「技術」と「グローバル化」が経済を支配する。持っている時間を最大限に利用することが不可欠である。
これらのように、ぼんやりと見えているつもりでいて見えなかったものはあらゆるところに存在する。それを見るために本書を読むのもアリだ。

本書の良いところは、ニューノーマルにはリスクがあれども根本的にポジティブに見ているところだ。リスクはあるが、本書の帯にあるようにリターンもあるのだ。

ニューノーマルは、決断し行動する勇者に報いる。

ニューノーマルとはどういった性質を持つのか、個人が生きるにはどうすれば良いか?これらのノウハウが凝縮されている。ただし注意点として、これは経済を見抜くための本ではない。一見そのように紹介されているが、この本はもはやニューノーマルの性質を元に個人の生き抜き方を書いた本だ。このことは半分近くまで読まなければ気付かなかった。巧妙に偽装されてた。どうもズレを感じて、でも駄本かというとそうでもないと思ったからよく考えてみたら、本書のとらえ方が間違ってたわけだ。つまり、より良く本を読むためには「どのような本であるか?」という本のメタ情報が必要ということだ。

本のタイプとしては週末起業サバイバルと似ている。一見違うように見えるもののどうやら中身は自己啓発本に近いものがあるのだ。週末起業サバイバルの内容に少し高度な経済学とカタカナを織り込めば本書になる。

ただ、経済の見抜き方で言えば、FREE本を読んだ方が良い。FREE本の方が範囲は狭いものの核心を捉えているから。こっちはどうやら観測者の立場であり、従って生き方も対症療法的なものも存在する。ニューノーマルだからといってベンチャーを起こすのが正しいというわけではない。


今までは会社を構成していた小さな粒でしかない個人がより大きな力を持つようになった。同様に、国家レベルでも大国は統率が取りにくく、小国が下から押し寄せる。ひょっとしてアップルシード4巻の「細胞分裂の時代」というのはこのことを指してたのかな。アップルシードが出版されたのはもう20年も前だけど。


退屈な文章だったけど内容は明るく、そこそこコクがある。
でも、人に勧めるかは微妙だ。

ニューノーマル―リスク社会の勝者の法則

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