読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

究極の速読法

究極の速読法 リーディングハニー6つのステップ

究極の速読法 リーディングハニー6つのステップ

本を読む量が増えてきたので、速読本を読むことにした。

インプットにもアウトプットにも限度がある。知識を増やしたいなら、単位量あたりのインプットから学習量を増やすか、インプットを増やすかの二つがある。本に限って言えば、1冊の本から学ぶ量を増やすか、もしくは多数の本を読むことだ。小飼弾も述べているように多読することで少しずつ1冊あたりの学習量が増えるのではないかと期待されるので、知識を増やすためのステップとしては速読が考えられるわけだ。

さて本書、著者の自慢が所々に入っていて目に障るものの書いてあることはなかなか本質を突いている。それは、気づかない不満を取り除けということだ。速読に限らず、人が何らかの行為をする際には快適に行為ができる場合とそうでない場合がある。重要なのは、快適に行為できない場合でも当人はそれに気づかないことがあるということだ。著者の場合は骨に問題があり、勉強が苦痛だったのだが、昔から苦痛だったため「こういうものなのだろう」と慣れてしまったのだ。これが気づかない苦痛の一例だ。

気づかない苦痛は著者のように肉体的なものも精神的なものもある。


本を読む時に、座りやすい椅子に座っているだろうか?
体調は良いだろうか?
気を紛らわすものが近くにないだろうか?
ページはめくりやすいか?
本に対する嫌な思い出は?
文字は小さすぎない?
本を読む楽しさを知ってる?


苦痛はすべて取り除けるわけではないが、うまく取り扱えるようにはなっておこう。コンディションを整えるだけで読みやすさは大きく異なるのだ。この気づかない苦痛を取り除くというのは実際の速読術と同じくらい、いやもっと重要だ。速読術は本読みに関する技術であるが、気づかない苦痛を取り除く技術はあらゆる場面で利用可能だからだ。


さて、本書が説く速読法はこの時点ではまだ前半である。中盤はこれから、終盤で一般に言われるような速読術が紹介される。

中盤の内容を一言で表すならば「本の読み方」だ。
本には重要な箇所とそうでない箇所があり、始まりから終わりまで一定のペースで読めるという勘違いを多くの人が持っている。難しい箇所はじっくりと読み、簡単な箇所はさっと読むことで一定のペースで読む場合よりも理解が深まる。つまり、重要な箇所とそうでない箇所を読み分ける能力が重要なのだ。

以上を踏まえて本書で紹介する速読術は、スピードリーディングを行う前に本書をぱらぱらとめくり、読書前に本の内容について知っておくのだ。これはオーバービューやスキミングと呼ばれ、事前情報を得ることでスピードリーディングが円滑に行えるということだ。目次やページ数なども含め、どのような単語が出てくるのか、全体の構成のなかでどのような話題なのか知っておくことで読みやすさはぐっと広がるのだ。


以前に比べて読書量が増え、速読術を学ぶ予定だったが予想外にも本の読み方についてのほうが得たものが大きい。

活字を読めることが本を読めることだという勘違いに陥っていたが、本書のおかげで抜け出せた。