僕はきっと左右盲

左右の判断が苦手である。
もちろん意識すればなんてことのない動作なのだが、ふとした瞬間に左右の判断を求められると、2〜5 秒程度考えなければならない。

これは左右盲と言うらしい。


とっさに左右の判断を求められると、「えーと、お箸を持つ手が右だから、左は、えーと・・・」と考えなくてはならない(ちなみに僕は右利きなので上記の文は正しい)。思考が空白状態になり、考えているようで何も考えられなくなってしまう。我ながら不思議なものだ。

左右盲は病名ではないし、実際これといって生活に不都合があるわけではないが、どうやら他人と異なるであろう僕の身体の特徴に名前がついているというのは感覚を共有できそうな気がしてちょっと嬉しい。

左右盲による影響なのかは定かではないが、僕は車の運転が苦手で、できる限り運転は避けるようにしている。車の運転は些細なミスで人の命を奪いかねないので、うっかりミスをしがちな僕は運転が怖いのだ(単に小心者なだけかもしれないが)。

車の運転はしないがボートの運転はたまにする。助手席の人に「右旋回して」のようなことを言われる時があるのだが、案の定間違えた向きで旋回した。


また、きっと左右盲と同様の症状なのだと思うが、僕は対になっている2つのものを覚えるのが苦手だ。
エレベーターとエスカレーターや偶数と奇数を覚えるのはなかなか苦労した。そういえば、左右の覚えにくさというのはエレベーターの閉と開ボタンがぱっと見わからないことと似ているかもしれない。
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ローソンとファミマはどちらも同じような色合いのコンビニなので未だにちゃんと判別がつかない。
僕が毎日朝ごはんを買っているコンビニはローソンなのか、それともファミマなのだろうか?たしか、どちらかが Suica での支払いの仕組みがマジでクソで、二度と使わないように気をつけようって思ったけどどちらだったか忘れてしまった。そのクソな支払いを避けるために今ではコンビニでは常にクレジットカードを使うようになった。支払い速度の面で考えるとクレジットカードより Suica に軍配が上がるのだが、ローソンとファミマどちらで Suica を使ってはならないのか覚えられないので仕方ない。

クレジットカードとキャッシュカードも昔はなかなか覚えられなかった。名称と機能はわかるのだが、その組み合わせがわからなかった。銀行で口座を作る時に行員に、どっちがどっちでしたっけ?と聞いたら「そんなことも知らないのか」という顔をされた。クレジットカードとキャッシュカードについては、今は何故か克服できている。

漢字の訓読みと音読みははるか昔から覚えることをあきらめている。

春巻きと春雨も覚えられない。同じ春がつく食べ物で、僕の記憶的には対のものとして記憶してる感覚がある。今でも自信が無い。


これは左右盲と関係あるかわからないが、僕はキーボードで、o と 0、1 と l, 3 と s を頻繁に打ち間違える。
タイピング時は文字の形状ではなくキーの物理的な配置で覚えているつもりなのだが、どうやらそうではないのかもしれない。数字だけのフレーズを入力するとき、例えば 5167 というようなフレーズを入力する時も 5l67 のように入力してしまう。

さらに謎なことに、d と g もしばしば打ち間違える。dig というコマンドがあり、度々 gid と打ち間違える。「しまった、打ち間違えた」と思って訂正したらまた gid と入力していたこともあった。


この左右盲の症状は些細なものなので生活が不便といったことはあまりないが、単純なものなのになかなか記憶が定着しない自分自身に悶々とする。
もしこの症状が、「3万円払えば治ります」と言われればあっさり払うと思う。10万円は払えないけど。